『さざなみお嬢様寮』






始まりは些細な日常会話からだった。
その日、仁村知佳は親友の佐伯理恵と、真雪の『仁村妹・人生設計表・恋愛編』について話をしていた。
その話を笑いながら聞いていた理恵だったが、それを聞いていた他の生徒から親に、
そして親から他の親へと伝わり、いつの間にかさざなみ寮は、寮生を男性から守る寮という間違いが広まっていった。
その結果、入寮を希望をする良家の親が後を絶たないとか。
ただし、その寮で半年も暮らすと、どのお嬢さまもすっかり………。



「何だってんだよ。あたしは別に何もしてないだろうが。ただ、今まで通り騒いでいるだけで。
 そのぐれーで、感化されるってんなら、元からそう言う性格だったんじゃないの。
 ただ、それがここに来て、色んなもんから解放されたついでに出て来ただけでしょ」



住人の一人であるこの女性のコメントに、同じ寮生たちは黙秘を続けたとか。





おわり








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