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携帯ストラップの悪魔
日時: 2008/04/28 23:18
名前: クレ

……思わずやってしまいましたトリップものorz
本編のシリアスに疲れまして(汗)
更新するかどうかもわからない上に超不定期なのでこちらに。

オリ主もの、現実→リリカルですのでトリップものが苦手な方はご注意ください。
メンテ

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Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.13 )
日時: 2007/07/30 15:43
名前: 沙羅

はじめまして。
一気に読ませていただきました。
面白くてとても続きが気になるところです。
主人公+メインキャラの3人を合わせてみると、
こんな言葉が浮かびました・・・
「風林火山」
それぞれ
風・・・フェイト
林・・・はやて(無理やりっぽいけど
火・・・なのは(魔王だしねw
山・・・主人公
だめですかね?
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.14 )
日時: 2008/01/02 20:23
名前: クレ

「――はい。先ず此方の全部目を通して承認をお願いします」

どさどさ

「それが終わったらこちらを」

どさどさどさ

「あ、あの?」

「それで今日のスケジュールですが――」

「す、ストップ!シュウ!」

「はい?なんでしょか」

「あの…ホントにこれ全部なの?」

「はい♪」

「あぅ」

俺の容赦ない言葉にガクリと書類――というかデータディスクの山に倒れ伏すフェイト。
ふふ。楽しいなあ他人をイヂルのって。
あっちじゃ俺がイヂられる側だったからなおさらだ。
いやー、実際はこんなにやる必要はないんだけどねー。
そんでもってフェイト執務官がリアクションのたびに表情をころころ変えるからもーたまらねえ。俺ってこんなにSだったのか。
燃える燃える。

<嘘だッ!ますたーは見られるのが快感に変わる超ドe>

「煩い黙れ粗大ごみ。つか貴様が全ての元凶のくせしてヌケヌケと…!」

しかし相変わらずだよなコイツ!?パチもんのくせにっ!
……と、そこまで言い切ってから気付いた。なんというか前方の方から鬱オーラがどろりどろりと漂ってきてる。

「し、シュウ…?あ…、その……っ」

「へ?……ってフェイト執務官!?な、なにゆえにそのようなお顔をなさっているんでせうか…?」

……しまった!思念通話じゃねえよ今の!?
しっかし時既に遅し。はい、もうどう見てもフェイトさん涙目です。
――まずいまずいまずいまずいまずい…!

「話の内容はよくわからなかったけど……私、シュウを不快にさせるようなことしちゃったん、だよね……っ。ごめんな、さい…!」

やっぱりですかチクショウーーー! ってかどうしようーーー!?
いくらなんでも素直すぎるよフェイトさん。
美少女に涙は凶悪すぎると内心どころか全身で焦りながら宥め様ともがくが、俺が言葉を募らせれば募らせるほどにフェイトの状態は悪化の一途。
一体俺にどうしろと!?
同時に俺の中でものすごいビートを刻むアラートの存在。これが示すものは――

「あのですね? い、今のは決してフェイトに言ったわけじゃないからな? この生意気なデバイスにいったのであってだね?――ともかく泣き止んでくれーー! 良心が!良心が千切れそうに痛む! ほら、いい子だから泣き止んでー!?」

「ゴラァ! なに人の義妹泣かせとんのじゃーー!ついでに呼び捨てを許可した覚えもない!!!」

…やっぱり来やがりましたかこのシスコン提督。

しっかしあれだな、キャラかわりすぎじゃなかろうか。あと何ゆえに貴方様の許可がいるんでしょう……フェイトがいいって言ったんだからいいと思うんだが。
過保護とかいうレベルを超越してる臭いがぷんぷんします、出向したその日から。
っていうか仕事しろ提督殿。

「アンタどうやって。たしか艦長の仕事がどうとかいってませんでしたか」

「ふ。フェイトの動向なんて常時モニター済みだ。そして仕事より義妹の方を優先するにきまってるじゃないか!」

「全肯定しやがったよこの人。つかそれって盗撮じゃ……」

「麗しき兄妹愛と言ってくれ。ともあれシュウ・ソウマ。今日が貴様の命日だ……くく、今宵のデュランダルは血に餓えておるわ」

うわーいツッコミどころ満載だあ。
……なにこのシュラーバ(´Д`;)
てか目がやばいです目が!
殺る気満々ですよこの変態は。盗撮は立派な犯罪だッつーの!!!
しかし迂濶に口に出すと終わる。主に俺の人生が。
俺とクロノの力の差は大人と子供くらいあるわけで。僕はきっと抵抗すらできずに虫けらのようにサクッと殺られる事だろう。
しかし……語るに落ちたなクロノ・ハラオウン……!俺がただここに突っ立っていたとでも思ったか!

「シュウ…?貴様、さっきからなにが可笑しいッ!」

ふふん。俺にはさっきから見えていたのだよ 。
いま君の真後ろにいる

「…………ゃんの、」

「ん?どうかしたかフェイ―――トッ!?」



『覚醒:雷神フェイト』がなッ!



「お兄ちゃんの、バカーーー!!!」

「―――ぴぎぃッ!!!」

「うわあ…」





























まあ、自業自得だな。うん。


>返信レス


ホークスさん

感想どうも有り難う御座います。
人間要塞といっても尋常じゃないくらいに硬いだけという罠。なにせ全ての魔力攻撃が猫パンチくらいの威力しかないという駄目っぷり。
なんで必然的に物理ダメージしかダメージを与える手段がなかったり。なんで武装隊所属のくせに『戦闘魔導師?』って位置づけです。
万年Aランクですし。それもギリギリ。B以上だけど……うーんA、かなあ…?という判定でなんとかAランクになりました。



沙羅さん

はじめまして。感想どうも有り難う御座います。
なんというか80パーセントくらいがノリで出来てるので、アクが我ながら強いと思っております。
そして風林火山と聞いて某ゼ○ライマーを想像した私はきっと駄目なんでしょうね^^;
しかし主人公が山ですかー。
まあ、防御と補助以外はとことん才能がないので確かにあってますねw
はやてが林だというのもあってるかと。……黙っていれば。頭脳派っぽいですし。
「侵掠すること火の如く」はもう魔王なのは様以外考えられません(ぁ
フェイトはもう言わずがなですしね。
今後もたまーにのぞいてやってくれれば幸いです。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.15 )
日時: 2007/08/09 00:52
名前: B/b

 あれ? これってフェイトフラグ、たってるのかなぁ?
 まぁ一言、涙目のフェイトさんかぁいいよぅww

次回の更新も楽しみに待ってます。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.16 )
日時: 2007/08/09 09:27
名前: ホークス

やったー、クロノがフェイトに怒られたw
といいますか、過保護すぎるクロノが笑えました。
さて、ルート的にはこのままフェイトを絡めたまま、いってもらいたいですね。
 
次回も、フェイトの可愛いところを期待しております。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.17 )
日時: 2007/08/09 10:16
名前: 神楽朱雨
参照: http://shukagura-moonnight.seesaa.net/

はじめまして。
先程通しで読ませていただきました。

弄られてるフェイとが萌えますねw
あと、クロノは妹魂すぎ(汗

これから修とフェイトで組んでの戦闘も出てくるのでしょうが、
二人の相性は良いようですね。
フェイトは防御力低いですし、補助担当のアルフは…
この時間軸だと何してるんでしょう?(苦笑
まあ、修がアレなんでまともなシーンになるかは微妙ですが、
ここぞと言う時にフェイトを守ってフラグ強化ですかね?

次回も楽しみにしています。
執筆頑張って下さい。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.18 )
日時: 2007/08/09 12:12
名前: 沙羅

クロノ性格が変わりすぎだよw
まぁ、もしフェイトが義理とはいえ妹だったら誰もがシスコンになると思うが・・・
そして主人公よフェイトを弄って萌えるのはかまわないが、涙目を見てアレとはヘタレだね・・・・・
だがそれがいい!!

次回も楽しみにしています。
がんばってください。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.19 )
日時: 2007/08/17 15:09
名前: クレ

「……ねえ、シュウ」

耳元から聞こえてくるフェイトのやけに甘い声。

「お願い………しよ?」

並の男ならこれだけで落とせてしまうであろうそれはまるで天上の甘露のように脳を蕩けさせる。

「ほら、私こんなにドキドキしてる」

ああ、確かにそのとおりだ。これは依存性の高い麻薬のようなもの。
いけないとわかりつつも手を出したくなるようなそんな悪魔のささやきが確かにある。
俺程度の精神力では目の前の美少女にこんなこと言われれば反射的にうなずいてしまうだろう。

「ね?…………だから」











「模擬戦、しよ♪」
「嫌です無理です却下です拒否です」

それがこんな頼みごとでさえなければなっ!!!


「な、なんで!」

「なんでも何もありません!俺とフェイトとじゃ戦う前から結果わかっとるやん!?俺ニアA、君ニアSランク!」

「大丈夫だよ!それにほら、執務官として補佐役の能力はしっておかないと」

「何が大丈夫なのかっ。補佐官てそんなことまですんの!?いや、しないし!(反語)」

「それにシュウの戦い方って変わってるらしいから、ね♪」

「誰に聞いたそんな話ッ」

「えっと、シュウがいたところの隊長さん」

「帰ったらおぼえとけよあの天然ーーーーーーーーー!!!」

やだよう、やだよう!神様あんまりです!
とてもじゃないけど雷神さまと戦う度胸なんざかけらもありません。
クロノとはちがった意味で戦いたくありません、こんなバトルマニアとは!
それにここで戦うとなぜか対シグナム模擬戦のフラグまでたちそうだからなおのこと。
そんな必死で逃げようと思考をフル回転させる俺にさらなる追撃が襲い掛かる。

「シュウ………だめ、かな?」

「う」

やめてええええ!上目遣いはやめてえええ!
良心とは違う何かがバーストしそうです。しかもこれって前回と――

「フェイト!安心しろ、シュウは引き受けてくれるさ」

「え?」

「ついさっきシュウから連絡があってな、模擬戦用の部屋おさえておいてほしいと」

「シュウ、ほんと!?」

「は?いや、俺は――」

「本当だよな、シュウ《頷け。でなくばネジキル》」

「ウン。ホントウダヨ」

「やた…!じゃあ早速いこう!」

「ウン。スグイコウ」

「はは。フェイトがんばれよ」

やっぱり同じでした。変態召喚フラグか畜生…!
ってか退路はすでに断たれていたのね。予想はしてたけど。
脅迫にあっさり屈する俺はやっぱり現代人だと再認識。でもしょうがないよね。だって人間だものーーー。
っていうかクロノ君、いったい君はなにをネジキルつもりだったのか。

<多分まんまじゃないかと。宦官なますたーはさすがに嫌ですよ>

俺だっていやだっつの!!
はあ………さて、どうしたものかね………。
妙に機嫌がいいフェイトをよそに、俺はいかにして生き残るかを必死で模索していた。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.20 )
日時: 2007/09/20 14:28
名前: クレ

拝啓、お母さんお父さん。
先立つ不幸をお許しください。

「プラズマスマッシャーーーーーー!」

「ぎゃあーーーーーー!はやい!はやいよ!?あ、あたるーーーーー」

無理無理無理無理。
高町なのはのスターライトブレイカーを受け止めた時とおんなじような恐怖が襲い掛かってきてる。
しかもヤツとはちがってめちゃくちゃ速い。ひゅんひゅん消えては現れての繰り返しで目がおいついてません。
似非バルディッシュの補助がないと直撃しますすぐにでも。

<ますたー!反撃!にげんなこのチキンーーー!>

「無茶言うな!かすっただけでビリッときたわビリッと!!」

<大丈夫です!ますたーの防御力はもはやどこぞのデウスマキナ並ですから!――多分>

「なんでそんなネタしってんのお前!?っていうか多分ってなんですか多分って!!」

<あ、来ましたよ。上空から>

「冷静にかえすな!……って、ひいいいい!」

「逃がさない!」

<Blitz Rush>

デバイスと漫才やってるばあいじゃなかった!
気がつけば上空から大鎌振り下ろしてくる金色の死神の姿があった。ってか目がこえーーー!!!あれは本気と書いてマジとよむ目だ。
模擬戦だってわすれてんじゃなかろうかあのツインテ。
おまけに強化魔法までかけてるよこの子。殺す気かっ!
しかもタイミング的に回避不可能。もう腹くくって受け止めるしかない。

「3じゅ……や、やっぱり5重展開!」

<ヘタレですねえ。……まあ、りょうかい!>

ギィンという音とともに現れた5枚重ねの障壁。タイムラグなしで一瞬で現れたそれは見事にフェイトの一撃を受け止めていた。
――衝撃で一枚破られたけど。
うう、多めに張っといてよかった…!激突の瞬間は正直失禁しそうなくらいこわかったっす。

「くっ、硬い……っ!」

だがそれでもフェイトは離脱するでもなく障壁に向かってバルディッシュを叩き込んだままどうにかして破ろうとしていた。
俺は両手がふさがっているし、正直別な魔法をつかうならいったんこれを解除しないとつかえない。
デバイスの処理能力がほぼすべてこっちに回ってしまっているからだ。それも今回は5重だし。
そうこうしているうちに二枚目が破られる。――残り三枚。
フェイトの魔力量ならばそれでも魔力残量はかなりのものだろう。そして魔力切れした俺はあっさり負けると。
しかい、あれか。腹くくったからなのか。なんだか妙にこう、フツフツと沸いてくるものがある。
あのびっくりドラゴンとガチった時のような心情だ。
ふふ。フフフフフ。
甘い。甘いぞフェイト。フライハイ状態の俺をなめるなっ!恐怖なんてもう無いぜ!一時的だけど!

「もうちょっと………!?え!バインド!?」

「かかったなフェイト!」

ディレイバインド。
設置型の遅延魔法というべきもの。
攻撃魔法が完全に意味を成さない俺はもうこういう搦め手でしか「勝つ」方法がない。
だから、鍛えた。―――あの師匠の鬼しごきから逃げ出すためだけにっ!

「く!こんなもの……!」

でもただのバインド、それも俺程度が作ったバインドでは即効で解除されてしまうのがオチだ。
だからこのバインドはただのバインドじゃないのだよフェイト嬢!

「え。うそ、なにこれ!どんどん硬くなってる!?それに、魔力が」

「ふふん」

『魔力吸収』がそのバインドの付加効果なのだよ!
このポンコツや隊の仲間曰く“悪質”な付加効果魔法のひとつ。
なんでかしらんがこういうのだけは無駄に才能があるらしい。……うう、そのかわり攻撃魔法が、攻撃魔法がアレだけどorz
このバインドは吸収した魔力をそのままバインド自体の強度に使っているので対象の魔力が大きいほどバインドはより硬く、破られにくくなるのだ。

「そら!まだまだ!」

「うそ!?」

驚愕に目を剥くフェイト。
そらそうだ。設置しといたディレイ魔法全部発動させたんだから。空を覆うくらいの藍色の鎖が雨のようにフェイトめがけて降り注ぐ。
その全部が『魔力吸引』ではないけど、こんだけあれば十分だろ。というかもう魔力からっぽだからこれ以上なんもできないっす。
そんでもって出来上がったのは中空に磔にされたフェイトの姿。
……う。

<ますたーってそういう趣m>

「ええいだまらっしゃい!そんなことはない!――コホン。ともかく俺の勝ちだな、フェイト」

そういってデバイス装着した足を蹴りを放つ姿勢でつきつけた。
確かに魔法攻撃力はないけど物理的な攻撃力は関係ないし、今のフェイトは魔力を吸収されつづけてるので無抵抗。
もうフルボッコし放題なのだ。やる気はさらさらないけど。
……ってあれ?なんかフェイトの反応が無い。
まだやる気なのかな、とうつむいてるフェイトの顔を覗き込む――と。

「負け、ちゃった……ね」

「な、なにゆえ泣いていらっしゃるのでしょうかフェイトさん!?」

あれか!?俺ごときに負けて悔しいとかそんなのなのか!?
っていうかそんな儚げに笑わないで!?痛い!良心が痛い!って前回の巻きなおしかよこの展開!
そしてなぜか分厚い壁ごしからでも感じる変態シスコン提督の敵意というか殺気。
フェイトがなんか「またこんどやろうね。今度は負けないよ!」とか平素状態に戻っていらっしゃるのはうれしいが俺はそれどころではない。
く、訓練室から出たくないよ!どうすればいいの、教えて諸葛凛先生ーーーーーーーーーー!


























俺、どこで選択肢間違ったんだろうか………



>返信レス

すいません今回は文字数の関係で二段編成でした。

ともあれ。
みなさま、感想どうも有難うございます。

>B/bさん
フェイトフラグ、たってるのかなあw
書いてる私自身がなんもかんがえずにかいてたんでこの先はどうなるかわかりませんw

>ホークスさん
過保護クロノは私の中ではでふぉw
ルート的にはしばらくフェイトですね。その後はなのはかはやてですがどうしようかなあと思案中。
フェイト好きなので優遇体制はばっちりですよw

>神楽朱雨さん
はじめましてー。
クロノは妹魂ですよ。エイミィとはまた違った意味で愛しちゃってます。人それをシスコンというw
戦闘はどうでしょうねー。今回もちょっとした戦闘でしたがまあほとんどシリアスなのにはならないですな。
主人公が主人公ですし。
アルフはどうなんだろう…。き、きっとそのうち出てくるかと(汗)
今回のもフラグ強化といえばフラグ強化なのか。しかし主人公は同時にフラグクラッシャーなのでどうなることやらw

>沙羅さん
クロノ性格変わってますよねー。まあフェイト絡みの時だけ変貌するってことでw
フェイトみたいな義妹がいたら誰でもシスコンになるでしょうね。私も多分なるでしょうし。ってかならないほうがおかしい(マテ
主人公は慢性的なヘタレですので。あれはもうどうしようもございませんw
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.21 )
日時: 2007/08/17 22:53
名前: 神楽朱雨
参照: http://shukagura-moonnight.seesaa.net/

お疲れ様です。
見事にフェイトフラグ強化してますね(邪笑

Q:俺、どこで選択肢間違ったんだろうか………

A:決着時には優しくカッコ良く決めましょう。
「俺でよければまた相手するから。またやろうな?」
と、涙を拭いてあげるとか?

まあ、へタレの主人公には不可能ですな(笑
同じ『シュウ』なのにお前は…(涙

次はなのはフラグではないでしょうか?
地→海→空?
どのくらいの期間で異動するのかは分かりませんが、
3期に繋げる様にするのなら、はやてとはゲンヤのところで一緒に指揮官訓練をさせるのが良い…のかな?
まあ、空港事故は重要な場面ですし、つなげるなら何らかの形で参加させないとですかね…

次回も楽しみにしております。
執筆頑張って下さい。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.22 )
日時: 2007/08/19 19:14
名前: 沙羅

フェイトのフラグが強化されたw
フェイトスキーとしてはかなりうれしい限りです。

でも何回か読んでると「シュウ」はクロノより
兄っぽい気がするのは俺だけでしょうか・・・
そしてそのまま兄の座を強奪し恋人兼兄になったら
クロノは多分(確実に)再起不能になって
「シュウ抹殺計画」とか考えそうw

でもこれで完全にシグナム模擬戦フラグが完璧に
立ちましたね。
シュウ・・・・ガンバレw

次回も楽しみにしていますのでがんばってください
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.23 )
日時: 2007/08/26 20:03
名前: ホークス

あれ、フェイトルートに入ったのかな?
模擬戦に誘惑するフェイトが可愛かったです。
それにシュウの、慌てっぷりも大いに笑いましたw

それにしても、何だかんだいって勝っちゃいましたね。
このことで、今度はシグナムあたりに狙われないといいんですがw
最後に、鎖型バインドでフェイトを縛る……。
これはシュウの趣味というより、クレさんの趣味なのでしょうか?w

それでは、次回もシュウの不幸話を大いに期待しております。
執筆頑張ってください。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.24 )
日時: 2007/09/04 14:20
名前: クレ

「ひ、ひどい目にあった…」

結局あの後フェイトの「お兄ちゃんなんか大っ嫌い」発言が為されるまで俺はクロノにしこたま殴られた――無論魔法で。
魔力が尽き果てていた俺には抵抗どころか防ぐことすらできず見事にフルボッコです。これが噂の『ずっと俺のターン!』か……!
あ。ちなみに今クロノは訓練室の隅っこで黒焦げになっている。げに恐ろしきは雷神か。

「シスコンてこぇええ」

<……もしギンガちゃんやスバルちゃんが>

「ブッコロス。物理的にも社会的にも」

<最後まで言わせろよ………五十歩百歩て言葉知ってます、ますたー?>

も、もしかしなくてもすげーバカにされてるか俺!?
……うん。よし、俺は何も聞かなかった。

<現実逃避カッコワルイー>

「粗大ごみのくせに知ったような口を…!つかフェイトまじでどこいったよ」

さっきから探してるんだが一向に見つからない。そろそろ休憩時間終わるしやってもらわないといけない仕事あるんだがなあ…。
いつもは五分前には執務室いるのに。
ちなみに仕事自体は真面目にやっているぞ俺も流石に。
……ま、まあたまに、たまにはフェイトからかって遊んでるけどっ。なんというか歳に反して初々しいというか。
貴重な子だ。まったくそれに比べて最近の若い者は―――

<加齢s>

「皆まで言わせるかこの野郎!セメントっ!流石に傷付くよそれ!?」

<くすくす。ああ!ますたーの被虐に歪んだ顔が堪りませんっ>

こいつやっぱSだっ。
それもドSだっ。
てか幾らなんでも自我強すぎるだろ。アームドデバイスっぽいくせに。
………と、そんなことを考えていたら

<禁則事項です♪>

「お前絶対融合型だろ!?人の思考を勝手に読むな!少しはナイトヘッドの弟を見習いなさいっ!あと本物のバルディッシュも!」

<さ、最後の発言だけは撤回を要求するっ!あんなクソ真面目で愛想のないヤツと比較されるのだけは我慢できねぇ!>

「だってどう考えてもお前偽物やん」

<グサッときた!?改めて言うなんて、ますたーだって十二分にセメントーー!>

ふう。言いたいこといったからスッキリしたー。
なんだかパチモンがぎゃあぎゃあ騒いでるがスルー。このスルー能力もシスコン提督の義妹自慢聞いてるうちに随分鍛えられたなあ。
―――と。そこにまるで図ったかのようなタイミングで聞こえてきたコツコツという足音と話し声。

<ハア、ハア…。っと、フェイトさんですね。ヤツの気配がビンビンしますし>

「お前は鬼○郎か。………ふふ。遅刻はいかんな執務官殿。今日は何時もの二割増しで弄ってやる…くくく」

<わお。ますたーがちょお黒ーい>

少しだけ歩くスピードを上げる。
ふふ。執務官、弄られる覚悟は十分か―――!
うきうきしながら向こうから歩いてきているフェイトを視界に捉えて―――瞬間、何もかもが凍りついた。

「あ、ああああああ……」

「あ!ご、ごめんなさいシュウ。久しぶりに会ったからつい話し込んじゃって」

俺に気付いたフェイトが申し訳なさそうに何か言っているが意味をなくした言葉としてしか俺の頭には入ってこない。
俺の視線はその隣にいる人物に釘付けにされたままだ。
やわらかそうた栗色の髮。特徴的なサイドポニー。そして胸元に架かっている深紅の宝石。
そんな風に見つめていたからか。向こうも俺を視界に捉えて

「あれ?もしかしてシュウくん?久しぶりー」

と朗らかに微笑んだ。




「ひ、ひあああああああああ!?」


























いやあああああ!!!か、管理局の白い悪魔ががががががが!!!



>返信レス

>神楽朱雨さん
主人公にはそんなカッコよく決められないっす。
だってどうしようもなくヘタレですからw
というわけでそろそろ異動させようかとー。次は教導隊かなあ。なんでAランクの主人公が入れるのかといわれれば中将のバックアップがあるからとしか(ぁ
まあどのみち臨時ですしね。そのぐらいはありかなとw

>沙羅さん
フェイトフラグ立てた覚えは無いんだけどやっぱり立ってるんですかねえw
主人公は一応ナカジマ家でギンガとスバルの面倒を数年間みてましたからね。きっとクロノよりは兄らしいことできてると思います。
……なんせここでのクロノは超絶シスコンお兄様ですから(ぁ

>ホークスさん
主人公のヘタレがここでも発揮されましたw
フェイトルートには入ってないですよー、というかルートなんてこの話にあったのかしら(マテ
なんだかんだ言って勝ちましたがきっと主人公は一回目しか勝てないです。なにせ攻撃魔法の威力がネコパンチ並ですし、決定打がありません。
主人公がつかうディレイ系のトラップも二回目以降なら容易に対策が練れちゃいますからねー。
だから同じようにトリッキーで、魔力量も主人公の二倍くらいあるクロノとかには一回目でも絶対勝てないですw
シグナムに吹っ掛けられるのはもはや確定ですが………主人公の冥福を祈りましょう(爆
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.25 )
日時: 2007/09/04 14:58
名前: ホークス

今回は、デバイスとの漫才ですかー、そうですかー、しこたま笑わせていただきました。
この偽バルディッシュって、一体何者?
なんで、あんなネタを知っているんでしょうか?w

そして、白い悪魔の登場……憐れ、シュウ、トラウマになってますねこれは……よっぽど、ひどい目にあったんでしょう。
次回もドタバタした話がが期待できそうで、楽しみにさせていただきます
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.26 )
日時: 2007/09/04 21:55
名前: 神楽朱雨
参照: http://shukagura-moonnight.seesaa.net/

お疲れ様です。
そしてシュウはご愁傷様…

今度はピンクのオーラに苦しめられるのか…(遠目
いろんな意味でw

トラウマか…
フェイトに話したら共感して、余計にフラグが強化されそうですね(苦笑

そしていろんなところでフラグを立て、強化した挙句、
全てスルーする!
シュウ恐ろしい子(汗

次回も楽しみにしております。
執筆頑張って下さい。

メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.27 )
日時: 2007/09/20 14:38
名前: クレ

「あ、あの…」

びくっ!

「し、シュウ君…?」

びくびくっ!

「えっと、そんなに距離とらなくても…」

ガクガクブルブル…!

「うう…フェイトちゃーん!ヘルプー!たーすーけーてー!」

「なのは……ホントにシュウに何かしたの?すごく怯えてるんだけど」







怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
い、いま目の前に悪魔がいるとです…!ヒィ!?め、目が合ったーー!!!

<ま、ますたー。落ち着け!まずは素数を数えるんだ!>

1、2、3、5、7、11、13、17、19、23………って落ち着けるかー!!

「し、シュウ!?どうしたの!」

<あー、あれです。今ますたーは絶賛錯乱中ですんで私が説明します。……どうも高町教導官は黙秘を貫くみたいですし>

「ぎくっ」

「……なのは?」

<そんな教導官に慈悲はいらぬー。さてさて、ではお話しまショー!>







――そう、あれは訓練中の事件だった。
俺の所属していた部隊に教導隊から悪魔、もとい高町なのは空尉がやってきたのだ。
当時の俺は無邪気な子供のように喜んでいた。おお、やっと原作キャラだ〜と。
しかも主役。
実際にアニメでその凶悪な砲撃魔法を目の当たりにしていたのだが、今回はあくまでも教導官としてやってきているんだからまあ全力全開でぶちかまされることはないだろうと思ったんだ。
……ええ、そう思っていた時期が私にもありました……。
事の発端は訓練後のちょうどクールダウンしている時のことだ。この時点で高町の教導と称したシゴキに俺は死にそうになっていたのだが。
これでやっとおわった、そんな安堵感がいけなかったんだと今にして思う。もっと注意を払っておけば……っ。

『今日は有難うございました。高町教導官』

『ううん。こっちも仮想敵としてやりがいがあったよ、よく鍛えられてるね』

『いえいえ。…………ところで高町教導官、最近うちに面白いやつが入りましてね。あそこのやつなんですが』

『んー、ええと確かシュウ・ソウマ陸尉?』

『はい。不思議に思いませんでしたか、アイツの挙動』

『そうだね…攻撃魔法をまったく使ってないでほとんど防御と補助にまわってたけど、でも結界魔導師とか補助系が得意な魔導師もたくさんいるし。特にどうとは感じなかったけど』

『ふふ。ええ、でもアイツは戦闘魔導師ですよ。攻撃魔法もちゃんと使えますし』

『え?でも、さっきの模擬戦では全然………』

『そこでお願いがあるのですが、1対1でアイツと模擬戦してみてくれませんか?あいつにもいい経験になるとおもいますし………それに、ちょっとは気になるでしょう?』

『う……んん……よし、いいよ。確かにちょっとだけ気になるし、今日はもう午後は予定ないから』

『有難うございます!……おーい、全員集合ーーーーー!』

あの天然隊長が実は天然なだけではないと思い知ったのはこのときだ。
あの笑顔の裏はきっと○○○になっているに違いない。隊長、恐ろしい子…っ!
そして、高町に家族譲りのバトルマニアの気があったのに気付かなかった時点で俺の運命は決まっていたんだろうorz
模擬戦開始後はそれでも普通の模擬戦だった。高町もあくまでも教導官としての立場で戦っていたから。
……だが、それはあっけなく覆されてしまった。
ヤツがトドメとして放った直射型砲撃魔法ディバインバスター。高町の代名詞でもあるその魔法。
そこで素直に食らってノックダウンしていればよかったものの、俺は迫りくるぴんくの砲撃の恐怖につい――――

――素手で、打ち払って軌道を変えてしまったのだ。

……ああ、あの時の空気の凍結具合は今でも鮮明に思い出せる。セルシウスさんが絶対零度まで落ち込んだのを肌で感じたからな。
ちなみになんでんなことが出来たかというとそれは単に俺のバリアジャケットの防御力だ。
通常のバリアジャケットとは違い、俺のは常時4層構造で出来ている。対物理、対魔法、対衝撃、対侵食といった感じで。
それに払ったディバインバスターが高町の全力ではなかったというのも理由の一つだ。
リミッターを掛けられた状態で且つカートリッジロード無しだったのだから、俺のバリアジャケットでも十分対処可能だったというある意味では偶然が重なり合っただけの結果でしかないのだ。
だが、そんなのは俺側の理屈でしかなく。
その行為は、高町なのはの逆鱗に、なんでかしらんが触れてしまっていたらしい。


魔王 ⌒*(・∀・)*⌒ 覚醒


散々だった。もういっそ殺してくれとさえ思った。その時ほど非殺傷設定が憎く思えた時は無い!
そしてとどめは勿論、あの大技でしたとさ☆

『スターライトォ、ブレイカーーーー!!!』

『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああ!!!?』←バインドで拘束済み



















<と、いうわけです。>

「……なのは……」

「うう、あの時はつい熱くなっちゃって……」

熱くなったで済ますな!?――と叫びたいが叫べないボク。あの一件以来、本能レベルで“高町なのはに逆らってはならない”と刷り込まれてるんだ……。

「もう。とりあえずそれは後で言及するとして」

「げ、言及するんだ……」

「………あの時は自業自得とは言え、私もおんなじことされたからね…」

「あうあう」

あー、俺もなんだかフェイトに妙な親近感を感じてしまう。被害者同士がんばっていこうぜ、あれはいろんな意味で撃たせちゃならぬ。

「それで、シュウに用事って?」

「……ん?俺?」

<ますたー、まだ手足が震えて……プッ>

「っさい!………そ、それで俺に用事とは?」

「ああ、そうだった。迎えにきたんだ」

そう言ってこちらに向き直り改めて姿勢を正し、こちらを見つめる。その顔はさっきまでの高町なのはではなく、高町なのは一等空尉の顔だった。
――とはいえ俺はその言葉の意味がワケワカンネ状態。
だが、俺は次の言葉を聞いてあの隊長をいつか絶対泣かす!と硬く誓うことになる。

「シュウ・ソウマ三等陸尉改め三等空尉。貴官には戦技教導隊への出向命令が出ています。―――というわけで、迎えに来たよ♪」
































はいぃぃぃいいいいいいいいい!!!?
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.28 )
日時: 2007/09/29 04:38
名前: クレ

「………」

「………」

……き、気まずい(´Д`;)
あれから高町に連れられるまま教導隊のとこまで行ったのはいいがその後が不味かった。
どこから聞き付けたのか俺と高町が知り合いだと知れ渡っており、空気読めない隊長らしき兄ちゃんが

『じゃ、高町。お前そいつ担当な。慣れるまでまかせた〜』

とか仰いやがりましたのです。……いかん文法までおかしくなってる。
どうやら相当動揺しているらしい。

<ますたーのそれは動揺つーより恐怖なんじゃ>

う、うるさいやい!あの記憶がフラッシュバックするんだからしかたないだろぅ(つД`)

<女の涙は宝石だけど、男の涙はただの排泄物。ばっちぃですよ、ますたー>

……そろそろコイツ、プレス機で潰してリサイクルしようか。
うん。きっと壊しても無害だよね。よし殺るか。

<こんなに尽くしている私を捨てるのね!?―――呪ってやる!呪ってやるぅぅぅうう!>

「なぜに昼ドラ風味なんだ!?……だーーー!もーーー!貴様の精神攻撃にはもう勘弁ならねえッ。今日と言う今日は叩き折ってやるッ!!!」

<ちょ!?あ、あの。ますたー?め、目が本気でs――って、いだだだだだ!!!フレームが曲がる曲がる曲がるー!>

嘘だッ!
痛覚なんか無いくせに!
よく考えてみればお前が全ての元凶じゃねえかよ!?
問答無用だっ。この悪魔めぇええええ!

「し、シュウ君?どうしたの突然」

え。
あ、あれ?
もしかして、俺、また口に出してた……?



(д)         °°



「ち、違うんです!け、決して!罷り間違っても!高町なのは様の事ではございませんDEATH!?謝ります!全力全開でごめんなさいしますっ!だから……だから、もうスターライトはいやあああああああああ!!!」

「シュウ君!?」

<ま、まずい。また発作が!ドクター、急患ですっ!心拍数が異常上昇してますっ>

「ドクターって私!?よ、よくわからないけど大丈夫だよ!私が必ず助けるから!いくよレイジングハートっ!!!」

<ああああ…………あんなに凛々しくて優しくて賢かった私のマスターがどんどん汚れていくorz>












「お、落ち着いたかな?」

「………ええ。なんとか…」

あああああ、またヤッテシマッタorz
最近行動を共にするようになってからは大分落ち着いて(高町に慣れて)はきたものの、やっぱ相当根深いっぽい。
魔王なのは様は未だ私の心に住み憑いております。
俺個人としてもはやく治ってほしい。……じゃないとこのまま廃人になっちゃうんじゃないだろうかとリアルに心配になってきてる今日この頃。
だ、だから今俺の身に起こっていることをありのままに話すぜ!?
―――こうやって一緒にお茶飲んでるだけでまずいんですぅ!!!
三分が限界なんですきっと!僕のカラータイマーはもうらめぇなのぉおおお!壊れちゃうぅううう!!元の世界に帰してえええええ!!!

<リアルにキモいので落ち着けますたー。アナフィラキシーショックかますぞ>

「……いやそれってただのアレルギー症状だから」

<え゛……しししし知ってるに決まってるじゃないですかあ。じ、情句ですよ情句ー>

ここは語変換が可笑しいと突っ込むべきだろうか。……いいや。ヤツが動揺してるのは面白いんで放置しよう。
あー。しっかしそろそろスズメバチのシーズンだなあ。ミッドにもいるんだろうか。
……などと現実逃避に走る俺だったがここで視線を感じた。
無論、誰からのかなんてわかりきっている。なんで、大きく深呼吸して気合を入れてその視線の発生元へとこちらもゆっくりと、ひっじょおおおおにゆっくりと視線を向けた。

「どうした、高町?」

「うう。そんなに深呼吸とか気合いれないでも…」

「――スマン。それ、無理」

「ううううううう」

唸っても上目遣いしてもアカンものはアカンのよ。俺をあんな恐怖のどん底に追い込むような魔法をぶっぱなした君がわるいのです。……口にはだせないけど相変わらずorz
そんな感じが見て取れたのか、高町はここにきて反論にでた。

「そ、それにシュウ君無傷だったじゃない!BJに傷一つ付いてなくて私結構ショックだったんだけど!?」

そう、確かに。高町が言うように俺のBJは傷一つ付いていなかった。
なんでも恐慌寸前まで追い詰められた俺が「死にたくなああああああい!!!」と無意識に魔力全部をBJに回したかららしいが。
だからといって――

「無抵抗なヤツに撃つか!?あんな戦術核もびっくりな砲撃魔法を!たとえ無傷でも俺の繊細な心は砕け散りました!ぶろーくんはーとしたんだ、粉々にッ!」

「そ、それはそうかもしれないけど…でも……!」

<なのはさんキニシナイでいいですよー。つまり、うちのますたーがヘタレなだけですからー>

「お前は一体なんなんだあああああーーーー!」

敵なのか味方なのかはっきりしろよこのジャンク!
いっつもいっつも俺を窮地に陥れてるのはお前の一言だと何故気付かない!?ってか確信犯だったなちくしょーーー!!!
……ついでにどうでもいいことだが水○燈はジャンクなんかじゃないと声を大にして言いたい。ローゼン、あんた間違ってるよ。
ともあれ。
まとめると気絶したのは俺が精神的にダウンしたのが原因なのは合ってる。合ってるんだが………しょ、しょうがないよね!?
むしろ人間として正しいよね!?俺どうしようもなかったもん!ものっすっご怖かったんだもん!生まれて初めて死ぬかと思ったんだもんっ!!!
―――それは決して、間違いなんかじゃないんだから!人としてっ。




そうやって無事理論武装を整えた俺は目の前でまだ湯気を出している紅茶を手に取り口に含んだ。
勿論、視線はできるかぎり高町から外してだ。視界の真正面に納めるにはまだ俺は心の準備ができてないorz

ああ…空が青いなあ。

そんな風に虚空を眺めつつ、どうにかして技術部に異動できないかなあと策謀をめぐらしているときだった。
いままで何かを思案するように俯いていた高町が「見える…っ!」な感じのNT発動音っぽいのを出しつつ急に顔を上げ身を乗り出してきた。
……な、なんだか顔が妙に近くないですか?高町の顔が視界いっぱいになってるん、です、が。
俺の心臓はもう早鐘のように脈打ち、破裂しそうなまでに高鳴っている。―――なのに血の気が引いていっているこれは恋なんかじゃ断じて無い。
そんなカラータイマーが停止しかけてる俺の顔色にはどうやら高町はまったく気付いていないようで、名案を思いついたとばかりに満面の笑顔で俺にその可愛らしい声ではっきりと言いはなった。

「シュウ君!デートしよう!」




































あぁ…時がみえる…………。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.29 )
日時: 2007/10/17 16:53
名前: クレ

ゆっくりと緩慢に流れていく風景をボンヤリと眺めている。四角く区切られた窓から見えるそれは何処までも続く蒼だった。
時刻はまだ昼に差し掛かるかどうかといったところだが、つい思いを馳せてしまうのは黄昏時。
夜と昼との狭間。
辺り一面は橙に染め上げられて、現実はその一時のみ幻実に変わる。
そんな現実と虚構に彩られた街に、俺は……………







<ますたー、いい加減帰ってきてくださーい>

現実逃避してましたよ悪いかうわああぁぁぁああん!







「うぅううう」

<ますたー?大丈夫ですかー。発汗上昇してますがー>

……このっ、能天気な声で喋りよってからに!誰のせいだと思ってんだ誰のせいだとッ。

<いいじゃないですか。デートですよデート。それもこんな美少女と!>

無・理。
俺が攻撃魔法でまともなダメージ与えるくらい無理。
トラウマの原因なる人とのデートなんて、高町には悪いが拷問としかorz
しかも今現在俺がいる場所は地上3000m強の空のど真ん中で飛行中のヘリの中。……これのいったいどこがデートなんだと小一時間問い詰めたい。
まあ小一時間もこんな密室に一緒にいたら間違いなく気絶するが。

<情けない…。たかがトラウマごときサクッと治しなさい。主に根性で>

「謝れ!お前全国のトラウマ持ちの方々に謝れっ」

そんな簡単に治癒したら誰も苦労せんわ!
――まったくこれだから百均は。

<!?ますたーこそ日々粉骨砕身してる百円均一の業者の方々に謝れっ!ていうか私百均じゃねぇッ>

知らんなあ(´∀`)
……よし。つい声に出ちまったがとりあえず高町は気付いてないようだ。

<うう……百均じゃない……百均じゃないんですぅ……!>

ネガティブモード入ったか。フフフ


計 画 ど お り。


これでしばらくは静かになるだろ。最近ようやくこいつの御しかたが分かってきたぜ。

<………コレデカッタトオモウナヨ………>

――うん。今のは幻聴だ。きっと、きっとそうに違いないんだ……っ。



さ、さて。そろそろ本題に入らねば。
俺はさっきからずっと気になっていたことを聞かねばならない。他ならぬ、この目の前に鎮座まします魔王陛下に。
俺は、どうしても聞かなくてはならないんだ。
……例え、その答えが、どんなに辛いものであったとしても。
だって。後悔だけは、したくないから。
大きく息を吸って、はいて。心臓と脳に十分に酸素を供給し、同時に精神を整える。
イメージするのは大樹。
決してして揺るがず、しなやかに受け止める大樹を俺はイメージする。

「た、たたたたたたたたた高町ひゃん!」

ってさっそく倒壊しそうだよ俺!?

「え?なにかな?」

っく!!
が、がんばれ俺!根性だ俺!あの師匠のしごきを思いだせっ!
―――よ、よし!いくぞっ!






「な、なんでバリアジャケット着用していらっしゃるのでしょうか!!?」
















………あ、あれ?おかしい。返答がない。
恐る恐る顔をあげてみると、なんだか恥ずかしがってる高町の姿がある。
Why?
そんな風に俺の頭の中を疑問符が駆け巡ってしばらくすると、もごもごと口を動かしながら高町は話し出した。

「えっとね、私、初めて魔法をつかって空が飛べたときすっごく嬉しかったし楽しかったんだ。それはいまでも変わらなくて、飛ぶのが好きで。私の所属してる、臨時だけど今はシュウ君も所属してる航空戦技教導隊のみんなもそうで………」

ん〜、なんというか、いまいち要領を得ないんだが……。まあ、最後まで聞くか。しかしできるだけはやくしてくれないと俺のカラータイマーは既にレッドゾーンだぞ。

「だからね、その……私と同じように空をシュウ君も好きになってくれれば嬉しいなって思って、好きなものを共有できればもっと仲良くなれるっておもって………だから、今日はシュウ君と空を飛びたいって思って誘ったの」

「……………」

それで全て言い終わったのか、高町は口を閉ざした。やっぱり自分で言ってては恥ずかしかったのだろうほんのりと桜色に頬を染めながら。
………あー。だけどな、高町。きっとお前は恥ずかしがる観点を間違ってるぞ。

<そうですねー。きっとなのはさんは気付いてないですね、絶対。>

ああ、俺もそう思う。きっと、絶対、間違いなく。

「あ、あれれ?な、なにかのこの微妙な空気!?」

じとーっとした俺とバルの発する気配にようやく気付いたのか、わたわたと慌てだした。
つかきっとレイジングハートあたりはわかってるんだろうに。忠告しなくてよかったのか?今更だけど。
俺だったらきっと恥ずかし死ぬぞ。

<とか言いつつニヤニヤしてますねえwそんなますたーが――――すごくキモい>

「一言も二言もよけいだっ!!………コホン。高町つかぬことを伺うが」

「う、うん」









「それは、遠まわしな告白か?」








あ。固まった。

<固まりましたねえ>

うむ。
というかさっきの高町の発言はどー解釈してもそうとしかとれんのだが。
少なくとも男相手に言ったら世の男性の半分は誤解するぞ。多分。
しかもこの状況下で言うと。
密室に二人っきりとは、なんとも暗示的ではないだろうか。

「ち、ちちちちちちがうちがうちがう!?違うよ!?そういう意味じゃなくってーーーーーー!!!!」

……あー、すがすがしいなあ。俺の中からゆっくりと魔王が浄化されていくようだ…。
視界の端でいまだ高町が必死に弁明しているがそんなものは右から左。
魔王もやはりお年頃の少女だったんだな。なんか癒されるー………。

<ますたー、すっげぇいいカオしてますよ。ギガ黒いっす>

うふふ。よいよい。そちの発言はきかなかったことにしてやろう。朕は今とても心地よい…。
ああ、勿論俺はそんな誤解はしていない。
だいたい高町と会ってほんの二、三日(TV画面越しにはもっと前からだが)なのに恋が芽生えるなんて、それなんてエロゲ?な感じだ。
しかし黙っているのはその方がおもしろいからに他ならない。
人生に潤いって、必要だよね。

「うぅぅううう!!ほ、ほらもう指定ポイントについたよっ。いこっ!」

いまだ頬を染めたままの高町は自分の発言を誤魔化そうと強引に俺の手を掴んでぐいぐいと引っ張っていく。
ふふふ、愛いやつめ。きっと自分がからかわれてるのも半ばわかってるんだろうけど、それを上回るくらいの恥ずかしさなんだろう。
まあいいか。そろそろ開放してやろう。あんまりひっぱると魔王化しかねないし、ちょっとでも俺のトラウマは癒されたんだからよしとするか。
いつの間にか開いたハッチからの風を受けながら俺は高町にむかって口を開こうとして――

「ん……?ハッチからの、風………?」

――全身が引き攣るのを感じた。具体的に言うと生命の危機を。


………あれ?俺、BJどころか、デバイスって起動させたっけ……?



「ま、待て高町っ!?全力でまてっ!!?」

「やだっ―――いっくよー!テイク、オーーーーフ!!!」

「テイクオフじゃねええええええええええええええええええ!!!!!」































な、懐かしいなこの重力に引きずられる感覚ーーーーーーーーーーーーーーーー!
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.30 )
日時: 2007/11/17 21:27
名前: クレ

頬を撫でる風が心地好い。
まるで、嫌なことを全て洗いなが――いや、やめた。なんかもう現実逃避するのすら虚しくなってきた…。

<おお!今日は珍しく潔いですねー。気持ち悪いくらいに>

「何とでも言ってくれ。なんかもう、突っ込む気力もねぇよ……」

<あ、あれ?ますたー、その、いつものようなツッコミがないとさびしーんですが…?>

知るか。
今日はそんな気力ないっていったやん。
ああ、なんで俺ばかりこんな目にあわねばならんのだろーか。俺が何したってんだチクショウ!

<それが、君の運命だったのだよ……>

……うわあああん!もうやだやだやだーーー!!おうちに帰してーーーー!!!帰してよぅーーーっ!!!

<な、なんか今日のますたーはやりずらいなあ…。ほ、ほら大丈夫ですよ?だから本気泣きはやめましょ?ね?それに仕事中ですし。よしよし>

……ぐすっ。
わかってらいそんなこと。つか言葉で“よしよし”とかやられても全然嬉しくないから。

<ひ、ひどいっ!私の精一杯の優しさを足蹴にするなんてあんまりです御主人様っ>

「キモいから御主人様はやめれ。お前に言われると鳥肌立つ…」

<えー。こう言われると男性は喜ぶものだとプログラムされてたのにぃ。あとはドクターとか>

「お前の制作者は病んでるな。脳が」

どんな特殊性癖の持ち主だ。
まあいいや。ひとしきり泣き喚いたらスッキリしたし。……だからってこの状況を納得したわけじゃないけど。
――― く、くそっ。やれっていうならやってやるさ!



『すいません相摩空尉!そっち行きましたっ』



………。
………(´д`)ぇ

「な、なあ?前言撤回していい?」

<もう、そんなのダメに決まってるじゃないですかぁ♪>

そうですよね。
やっぱりそうですよね。
だって俺だもんね。
…人生オワタorz

ちなみに状況を軽く説明すると武装隊に召集がかかって出動して、犯罪者を包囲してたんだ。
で、今まさにその包囲が突破されたらしい。

「ってなんでだよ!?犯罪者つってもランクそんな高くなかったはずだよ!?なのに何で抜かれる!?」

周りに人がいないのをいいことに思いっきし叫ぶ。
だってありえねぇよ!俺が戦技教導隊(しつこいようだが臨時。あくまでも臨時!)のメンツだからって隊長ぽいのやらされてるが明らかに俺より高ランクの歴戦の〜な感じの渋いおっちゃんとかいたのに!!?
そんな風に誰の目にもわかるぐらいにパニック状態に陥りかけていたが包囲を突破したという犯罪者を目にしてなんとなく、というか確実に武装隊が抜かれた原因がわかった。

<あー、飛んでますねー>

「飛んでるなあ…」

そう、完全無欠に犯罪者Aは空を飛んでいた。
ついでにいうと包囲していたのは全員陸士。航空隊は本局直属なのでよほどの事が無い限り派遣されない。
まして今回の犯罪者は確かにそれなりの犯罪者ではあるが、広域指名手配されるほどのヤツではないのでなおさらだ。
……ついでに本局に「航空隊だしてー」というと超めんどくさい手続きを踏まなければならなかったりする。
地上本部と本局、仲わるいしなあ。

<ますたーの出番ですね! まるで図ったかのようにここではますたーだけが空飛べますw>

「やめててえええええ! 意図的に考えないようにしてたのにいいいいいいい!!!」

最悪だ。作為的だ。しかもそれなりに距離離れてるのに隊のやつらからの期待の眼差しが刺さって痛い!痛いよぅっ!
陸尉に空戦能力期待するなよお前ら!しかもいつの間にか空尉扱いだし!階級制度いろいろと壊れてるよ!?
しかしこちらの事情はお構い無しに犯罪者Aはこっちにむかってギュンギュン飛んできています。はい。
ううううう。逃げたいなあ……逃げよっかなあ……いいよね、もう俺がんばったよね?ゴールしてもいいよね?
――よし、あいつらには悪いがここはにg

<さあ行きますよ、ますたー!【Wing Form】!>

「アルェー!? 勝手に変形してるYO!?」

おかしい!絶対におかしいこのデバイスっ。
主の承認なしに変形できるもんなの最近のデバイスって!?
そしてそんなこんなでデバイスの変形は終了し、俺の身体は意思とは関係なしに空へ。
【Wing Form】。
俺に飛行適正があるからって師匠とバルが勝手に考え出した2ndフォーム、飛行形態。
左右のブーツからそれぞれ一翼ずつ機械の翼が生えている。
イメージ的には種死の某運命なガンダムの翼だとおもってくれればいいとおもう。
……ちなみにこの状態じゃないと俺は空飛べないです、はい。
しかも直線にしか飛べません。緩やかにカーブ!なんて無理です普通に千切れます。ってか一回ありえん方向に曲がって泣きましたorz

「ってか、空にあがったのはいいけど……どうするんだ?」

<へ?いや、いつものよーにバインドで>

「いや動作標的に直当てなんてできないぞ?しかも空飛んでるし、それなりに速いし」

いつぞやのフェイトの時は一時的にでも動きを止められていたからできた芸当だったりする。

<…じゃ、じゃあほら! ますたーお得意の罠魔法で!>

「設置してないぞ。今回は俺みてるだけで良いとおもってたし」

<…………>

「…………」

俺の言葉を皮切りにいやーな沈黙がおりた。
そして。

<……つかえねえ…>

ボソっと、しかしこれ見よがしに聞こえるような声であのポンコツは言い放ちやがりましたとさ!

「うるせええええ! てめえが勝手に期待してたんだろがっ!!!」

<あーはいはい。ますたーに少しでも期待した私がばかでしたー。すみませーん>

ぼ、棒読みですか。そうですか……そういう方向できますか。
いいですよ。いいですとも。それならそれでわたくしもそれなりに対処させていただきますから。
ふふ、ふふふ。

「うふふふふ! 廃棄してやる。どろどろに溶かしてリサイクルしてやる。決めた。今決めた。リサイクル先はトイレットペーパーだッ」

<ひぃい!? いやあああああ! それだけはやめてええええええ!!?>

「あははははは! すばらしきかな管理局の技術力! 廃棄デバイスもトイレットペーパーにできるんだから! 世界中のみんながよろこぶぜ、よかったな?」

<ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい! だから、おねがいですからそれだけはぁああ>

聞こえんなあ。そぅら、地にはいつくばって靴なめて命乞いしやがれ。くけけけけ。あははははははははは!
気分は王様。蓄積されたストレスをぶっぱなしてやるぜ!な勢いの俺だったが――


その時、チュインという音と共に何かが頬を掠めた。
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.31 )
日時: 2007/11/17 21:44
名前: クレ

「――は?」

<――へ?>

突然の自体に呆然とする。
いままでのハイだった気分は急激に鎮静し、恐る恐る音がしたほうへと顔を向ける。
そこにいたのは
ハイになって思念通話無しに漫才を繰り広げていた俺に対して憤怒の形相を浮かべた犯罪者Aだった。
なめやがってとか聞こえてきそうでした、まる。
そして同時、彼のもっていたデバイスから無数の魔力弾が俺を襲った。
あらあら、いつのまにかもう射程圏内だったのねー…。きっと異様にハイになってから前後不覚になってたのかー。そーなのかー。

「いやああああああ! 死ぬ! 死んじゃう!」

しかも音がいつのまにかマシンガンのような音に変化してるーーーー!?
怖い!
何が怖いって音が怖い!
現代人として、銃声っていうのはそれだけで恐怖を感じるものなんですよ!!!
あとそんな、親の仇でもみるような目でみないで犯罪者Aさん!有り金なら全部わたしますから殴らないでええええ!!!

<こんな時にヘタレるなますたー! ってかカツアゲじゃないんですからもっと気合いれてシールドはれーー!>

微妙にお前も慌ててるな相棒!
と軽口たたきたくなるが事態は微妙にヤバイ状況だったりする。
相手は一定距離保ってバカスカ撃ってくるだけではあるがその量が半端じゃないので俺は動けない。
そんでもって俺は防御で精一杯なので動けない。
事態に気付いた隊の皆がこっちにやってくるが対空攻撃能力もってる隊員でも高度が高すぎてここまで届く前にかなり減衰してしまい、A氏に当たったとしても有効打にはならないだろう。
加えて俺に攻撃魔法は使えないので八方塞である。
バインドで狙おうとしても目の前の弾幕のせいでうまく届かないだろうし、何よりも明らかに空戦慣れしているA氏と陸尉から一時的に空尉扱いになっている俺とでは空戦能力が違いすぎて回避されるだろうし、同じ理由でバリアジャケットの防御能力に任せて近接戦闘というのも却下。
い、いかん。本気でやべえ…!
というか誰だよ!A氏の魔導師ランクそんな高くねえとか報告したやつ!おもいっきり俺より上じゃねえかッ。
俺はいったいどこで死亡フラグたててしまったんだorz

<……こうなったら最後の手段です。ますたー、【V2ab】を使いましょう>

半ば諦めて心の中で遺書書き出しはじめた俺に、バルは普段の調子からはひどく似合わないようなシリアスな口調で唐突にそう告げた。
……そしてその内容と雰囲気に俺も真面目に対応せざるをえなくなる。

「………本気か?【V2ab】がどれだけ危険か、それを最初に忠告したのはお前だったじゃないか」

<はい。確かに危険です、ですが、それしかもう手段はありません>

「っ。だけど……」

<こんなところで、ますたーを死なせるわけにはいかないんですっ!!!>

バルの切羽詰ったような口調に二の句を告げなくなる。
なんだかんだで長年一緒にいた相棒だ。こいつはこいつで、俺のことを心配してくれているらしい―――極稀にだけど。
しかし実際のところほんとは議論の余地はないのだ。危険でも、やるしかない。
ふぅ、と呼吸を整える。
そして俺は、覚悟をきめて、記憶領域に保存されているその魔法を起動させた。


「バル! カートリッジロード!!!」

<いえっさー!【V2ab】起動しますっ!>

俺が言うや否やブーツの側面にあらかじめ装填されていた薬莢が次々排出され、デバイスそれ自体に一時的にだが高密度の魔力が覆った。
同時にバルの声に応じるように覆っていた高密度の魔力がブーツに生えた機械の両翼から噴き上がる。


―――出来上がったのは、巨大な、光の翼。


全長6メートル近い輝く両翼。
噴き上げる魔力の粒子が雪のように空気中に舞い散り、地上にも降り注ぐ。その光景に誰も彼もが目を奪われていた。
そしてA氏の注意力が一瞬だけそれた瞬間に、俺は構えた。
空中であるにも関わらず、まるでそこの地面が在るかのように両腕と方膝をつく――陸上でのクラウチングスタートの姿勢。
吹き上がる翼からの魔力は推進力へ。
そのまるでジェット燃料が燃え上がっているかのような爆発寸前の魔力を感じながら


「この、光の翼でッ!!!」

コマンドトリガーを引くと同時、空を駆けた。

我に返ったA氏が再び弾幕を張るが、遅い。
一発一発の威力が低いため俺のバリアジャケットを抜くことはできていない。すべての弾丸が弾かれている。
……確かに俺は直線にしか飛べないが逆にいえば直線であれば空士同等の速度を出すことが出来る。そのためのカートリッジロードだ。
凄まじい速度で流れていく風景を視界の端に捉えながら、視線はA氏から離さない。
――交錯は一瞬。
その一瞬を刹那で細切れにして
すれ違いざまに、巨大な光の翼はA氏を切り裂いていた。




光の翼はその役目を終えた途端に飛散し、消えた。
ダクトから空気が排出される。
そして、俺は静かに振り返った。
――結論から言えば、A氏は未だ健在だった。
翼はたしかにA氏をとらえていたにも関わらずに。
その光景を見て隊の皆はダメか、と表情を曇らせ、A氏はニヤリと悪魔のように嗤った。
彼のデバイスの矛先が俺に向けられる。収束する魔力は先のマシンガンの比ではない。
通常の弾丸では俺のバリアジャケットは抜けないと判ったのだろう、おそらくは砲撃魔法を撃つ気だ。
やがてその収束も完了し、発射が秒読みになる。
最後に。A氏は俺をみて「バカめ」と嘲笑った。
それを見て


「―――バカはお前だw」
<―――バカはお前だw>

ニヤリ、と俺達は笑った。
そしてタイミングばっちりに、“それ”がA氏に襲い掛かる。
突然、A氏はまるで雷かなにかに撃たれたように身体を強張らせ、構えていたデバイスを取り落とし、身を縮こませた。
さっきまでの様子なんか一瞬で吹き飛んで、なんだか必死な表情で何かを耐えている。
………。
………ぶ。
………ぶははははははははっはははははっ!!!!
ばーか!ばーか!ひっかかってやんのーー!!!

<ぷくくく。 ま、まさかこれほど見事に決まるとは思いませんでしたっ! あ、ハハハハハハハ!!! おなかいたいっ!!>

「くくく。 よ、よしついでだ! チェーンバインド!!!」

さっきので大半の魔力使い切ったけど、その余りでバインドを発動させる。
動作標的じゃなきゃ余裕で当てられるし、A氏はきっとそれどころじゃないだろうからw
必死に身を縮こませているのをバインドで拘束して無理矢理身体を起こさせる。ばんざいしてるみたいな状態だ。
ああ、恐ろしい。俺だったら彼の今の状態でそんなことされたら泣くね。
それでも笑いがとまらねーのはしょうがない。人の不幸は蜜の味とはよくいったもんだ。

<うわあ。ますたーの鬼ー、悪魔ー、さでぃすとーー♪>

「あはははは! それは褒め言葉かね。うひひひひ♪」

ああもうテンションゲージ振り切っております。
気分は超ハイテンション。ナチュラルハイ。
なんつーか笑いのツボはいってしまったので当分抜け出せそうに無い。
だって、だってA氏のいろいろごちゃまぜになった表情がおかしすぎるんだもん……っ!w
だめだ、笑いすぎて涙でてきたw
と、そんな空気読まないで爆笑を続ける俺に向かって冷や汗だらだら流しながら犯罪者A氏がこっちにむかって叫んだ。

「貴様…! 一体何をしたっ!」

「んー? いいのかなあ、そんなに力いれて叫んじゃってー」

「何を…ぐぅ!?」

「あっはっはっはっは! ほらほら、へいじょーしんへいじょーしん」

「この………っ!!?あ、ぐうううう!?」

カ・イ・カ・ン!
人がまるでゴミのようだ……ってそれはなんか違うか。
普段虐げられている俺の恨みを存分に味わうがいい!ていうか今を逃したらきっとこんな機会は二度とない気がするっ!
で。それはともかく。
目の前の彼がなんでこんなんになっているかというと―――極度の腹痛からだったりする。正確には下痢ともいう。
さっきの魔法――【V2ab】というのはある種の魔力汚染物質をばら撒く魔法なのだ。
きらきら光っていた粒子それそのものがいっこのウィルス。それを翼状にして蝶が燐粉をばら撒くのと同じ原理で俺が動いた軌道上にばら撒かれている。
図にすると

□■■↑■■□
□■■↑■■□
□■■↑■■□
□■■↑■■□
□■■俺■■□
□□□□□□□

こんな感じだ。
黒い部分が魔法の効果範囲にあたる。
効果範囲が意外とひろいのでおもいっきり味方も巻き込みかねないので使いたくなかったんだが、まあ俺の命のためだとおもってあきらめてもらおうw
……眼下で隊員達数名がA氏と同様に呻いているけど見なかったことにする。にしても女性隊員だけ全員無事っぽいのはなんでだろう(汗)本能で察したのだろうか?

しかも別に死ぬような病気になるわけでもないし。そういう病気を感染させることもできない。
できるとしても腹痛とか下痢、頭痛、風邪くらい。
しかも効果の割りに消耗する魔力がしゃれにならないしカートリッジも消費せにゃならんのでぶっちゃけ実用性皆無である。くどいようだが敵味方無差別だしね。溜めながいし。

それにしっかりと対侵食用のバリアジャケット纏っていれば簡単に防がれてしまう。つまりバリアジャケットの設定さえちゃんと変更すれば誰にでも防げる。
……初見の相手にしか使えない魔法しかないね、俺orz



「さて、じゃあおとなしく捕まってもらおうか。もうなにもできんでしょ」

「黙れッ! こんなバインド――はう!?」

「だからー、力入れると(諸事情により検閲削除されました)ちゃうぜ☆」

「ッ! それがどうした! ブタ箱に入れられるぐらいだったら――!」

「いいの? 下の隊には女性もいっぱいいるけど」

「うぐ!!?」

「いいのかなあ? (良い子のみんなはマネしないでね)たの見られたら色々おわるよなあ? 社会的にも人間的にも男としても♪」

というか。わかってるんだろうかA氏は。
そう思いつつにっこりスマイルを浮かべながら、彼を拘束しているバインドをおもいっきり引っ張った。

「ッ! ッ!」

「それに君が(18歳未満の方への販売は法律で禁止されています)するもしないも俺の意思一つだってこと、忘れてないかな?」

<ますたーが前回にも続いてちょお黒ーい!いいぞそこだもっとやれーーー!>

そんなポンコツの野次を最後に再び俺とA氏の間に沈黙がおりた。その間も彼が必死に何かを耐えるようにしていたのは内緒。ソレ見て吹きそうになったのも内緒。
真面目なシーンでもこうもじもじされちゃあ台無しです、ハイw
そして、しばしの間の後、彼はうなだれるようにして投降の意思を示した。

「………この、悪魔めっ!」

護送される際、こう言いのこして。




















あれ? なんかフラグたっちゃった……?
メンテ
Re: 携帯ストラップの悪魔 ( No.32 )
日時: 2008/02/11 04:40
名前: クレ

「うむ。よくきてくれた、ソウマ二等陸尉」

 そう言って俺の目の前にいるお偉いさん――ひgもといレジアス中将は口角を吊り上げるようにして笑みを浮かべた。
 っていうかいつの間にか昇格してるしorz
 ヤツの手元にある幾枚かの重なるように展開されているウィンドウは、恐らく俺のここ最近のデータが記載されてるのだろう。
 ここからチラッと俺の顔写真みえた。
 それに目をやりながら何度か満足気に頷いたあと口を真一文字に結び、最後に

「これからもミッドチルダの平和に尽力してくれたまえ」

 と締めくくった。

 うん、ここだけ見ればなるほど確かに中将にそこまで悪い印象は抱く人はあまりいないだろう。
 どちらかと言えば良い上司な感じだ。
 個人的に中将は嫌いだが人間誰でも褒められれば嬉しいもんで、ああ言われれば俺も悪い気はしない。
 ……しかし。
 だがしかし!
 俺は敢えて言おう!
 本人は小声のつもりだったのだろうが俺の耳には確かに届いたッ。


「シュウたん……ハァハァ」


 その野獣のような肉欲に満ち溢れんばかりの眼差しをむけんといてええええええええええ!?
 こ、こっちみんな!!!

<リアルBL…………ある!>
 
 ねぇよッ! あってたまるか!!!









 ううう、だから来たくなかったんだここ。
 髭の部屋に来るなんて想像するだけでもうだめぽ。朝、出頭命令があった時は素で

『ああ、俺、とうとう掘られるんだ……人生オワタ』

 だったし。
 しかし、俺の後ろの貞操はまだ健在なり! 
 朝は怨みのあまり地○少女の存在を必死こいて探したりしたが、いまこうしていられるのは貴女のおかげです。有り難うオーリスさん!
 お兄さん感激だよ!

<って、ますたーより年上じゃありませんでしたオーリスさん。つか自分でお兄さんとかマジキモい>

 だまらっしゃい! 多少オーバーでもそこは空気嫁……じゃない空気読め!
 お前にだってわかるだろ。娘が隣にいるっつーのに今もなお、俺の下半身をなめるように見つめるヤツの視線の痛さが。
 
<……髭ってガチだったんですねえ……。散々ますたーをおちょくってネタにしてましたが、娘がいるって知ってたので実際は一過性のものだとばかり>
 
 俺もな……。もしかして家族関係うまくいってないんだろうか。心なしかオーリスさんの中将を見る目が汚物でもみるかのようだ。
 まあ俺に被害がなければガチホモでもなんでもいいんだけど。被害を被るのは俺なのは確定してるからそうも言ってられない。
 近いうちに何か対策を練らなければ――誰か身代わりに捧げる方向で。

<きっと中将は少年も好きそうですね。具体的に言うと赤い髪で突撃槍なデバイスをもってる少年が>
 
 なんでそんなにえらく具体的なのか――しかし覚えておこう。シュウ、おぼえた。
 それはともかくそろそろ本題に入ってほしい。こんな朝っぱらから呼び出したんだから用があるんだろうに。
 加えて魔王陛下との対面時ほどではないけど、実際は今すぐにでも逃げたい気持ちでいっぱいなんです。
 魔王陛下のときは純粋なる恐怖から。そして髭中将の場合は生理的嫌悪から。
 男からのラブコールなんて、男からのラブコールなんて嬉しいはずNEEEEEEE!!!
 ……と、そんな俺の心情を察したのかそれとも己の父親の惨状をみてられなくなったのか。
 側に控えていたオーリスさんが妄想世界にどっぷり浸かっていた中将に声をかけた。

「(このホモデブが。)……中将、そろそろ本題に」

「――はっ。う、うむ。そうだな」

 ……なんでかしらんが聞こえてきたオーリスさんの呟きはスルーしよう。うん。
 娘の声に正気を取り戻した中将は咳払いひとつで先ほどのどろりとした空気を霧散させた。この辺はさすが、といいたいところだけど……

<むしろ抑え込んでる分、ギラつきは悪化してますねー。ますたー、愛されてるぅ☆>
 
 だめじゃん! つかいらないから!?
 そんな愛は粉々に砕いて廃棄物処理場に捨ててくれるわッ。リサイクルするのすらおぞましい。あと語尾の☆つけるな、ぶっちゃけサムい。

<サムい!?>
 
 ゆあ、しょっく!
 そんな風なバルの声の様子に一矢報いたと内心ガッツポーズとった俺が中将に視線を戻すのと、中将が口を開いたのはまったくの同時だった。
 勿論、その際に視線が合わないようにするのを忘れちゃいないゼ。
 
「まったくもって、まったくもって遺憾ではあるのだが――」
 
 そう言いながらの表情が本当に忌々し気だったことから、俺の中の不安感が思いっきり煽られる。
 いままでも十二分に散々だったのに、今度はいったい何させようってのか。
 そしてどうでもいいが髭、お前の視線のが忌々しい。
 ……うう、やだなあ。逃げたいなあ……。
 
<怯えたチワワのように震えながら、ますたーは髭の次の言葉をまつのであったー>

 え、あれ!? 割り込まれた!? 

















 というわけでやってきましたベルカ自治領。
 ミッドチルダ北部なんて滅多に足を運ばないからちょっと楽しい。
 今回、俺が用があるのはベルカ自治領内の聖王教会本部。来る途中でかった「RURUBU」によると観光地としても有名なのだそうだが。

<はー。すごいですね>

「ほんとにな」
 
 ガイドブックに偽りなし。さすが「RURUBU」。
 景観もさることながら、教会そのものも凄いとしかいいようがない。
 なんというか、学生時代に教科書の中でみたような中世時代の建築物のような装いなのだ。
 装飾も豪華とまではいかないまでも華美で、職人の丁寧な仕事っぷりがうかがえる。
 ……まあ知識に乏しい俺ではこのくらいの表現しかできないだけとも言う。


 感心しながら石段をあがっていくと教会の扉の前に一人の女の人の姿があった。
 遠目でもそうだとわかったのは彼女の身に着けている服が修道女の服だったから。
 純正シスターなんてはじめてみたよ。

<ますたーが言うと、なんだかいやらしい意味にしかきこえないのはなんでだろう>

「セメント発言再び!?」

 お、俺はただほんとにシスターさんってのを初めて見たからああいっただけなのに……。
 バルの言葉の刃にずたずたにされながらそれでもふらつく足でよろよろと石段を登っていく。
 おぼえてろよバル。貴様が粗大ゴミにすぎんことを後で十二分に理解させてやる!
 


 そして、そのまま石段を登りきり会話ができるような距離まで近付くと、シスターの方も俺のことには気付いていたらしく先に一礼された。
 俺もあわてて一礼で返し、お互いに顔をあげる。

「シャッハ・ヌエラと申します。シュウ・ソウマ様でお間違いないでしょうか?」

「あ、はい。シュウ・ソウマ二等陸尉です。聖王教会からの要請により出向しました」

「はい。それではご案内しますので」

 そう言ってシャッハさんは扉を開け、中へと進んでいった。
 俺も遅れないように付いていく。











 教会の中はやはりというか、当たり前というか、とても静かだった。
 今まで小うるさい部隊という枠組みの中で生活してきた俺としてはこの静かさはひさしぶりだ。
 うんうん、心地良い感じ。

<それにしても、なんであんな要請がきたんでしょうねえ?>

「きくな。俺にわかるわけないだろ」

 歩みは止めず、ポツポツと言葉を漏らすバルに俺もシャッハさんには聞こえないくらいの声で言葉をかえした。
 まあバルがそう言うのもわからないでもない。
 なにせ今回の件はほんとに「はあ?」と首を傾げんばかりの要請だったからだ。
 なんでも教会のお偉いさん方の誰かがちょっとした機会に俺の戦闘データをみることがあったらしく。
 その時に俺の保持魔導師ランクをオーバーしている防御魔法の防御能力にこう、なにか感ずるところがあったそうで。
 
「なんだっけ? えーと……」

<“聖王の鎧”ですよ。確か>

 そう、それだ。そんな名前の稀少技能だか先天固有技能が俺にあるんじゃないかー、と踏んだらしい。
 ちなみにそれを聞いたときの俺とバルの感想は

『ありえねー』
 
 で見事に一致した。
 ……だってちょっと考えれば誰にでもそれはありえんということがわかるんだもん。
 “聖王の鎧”はなんでも古代ベルカの王族のみが保有していた技能なんだそうだけど。
 するとあれか、俺は300年前の人間だとでも言うつもりなのだろうか。

「俺はそこまで歳くってねぇ!」

<そこかよ!?>

 それに中将情報によると聖王の血統は“カイゼル・ファルベ”って名前の虹色の魔力光をもつらしいし。
 残念ながら俺の魔力光は藍色だ。これだけでもう俺がそのお偉いさんの期待からは大いに外れてる証明になるだろうに。
 ――まあ、そんな細かい理屈ぬきにしても“ありえない事”だという証明は容易なのだ。
 なぜなら。




『俺に(ますたーに)そんな主人公イベントが起きるだろうか。いや、起きるわけが無い!!!』




 これで十分だよ! っていうかそんな素敵イベントがおきるようなら人生ならこんな苦労はしてないわッ。
 ……べ、別に言ってて泣きたくなってきたとかそんなことないんだから……!

「ではこれから騎士カリムに……シュウ陸尉? どうかしましたか?」

「あ、いやはい。おっけーっす。なんでもないっす」

 よく通るシャッハさんの声で我に返った。呆っとしてたらいつの間にか着いていたらしい。
 とりあえずこちらを振り向いたままのシャッハさんに言葉と首肯で問題ないことを示し、それを確認したあとノックとともにシャッハさんの手で目の前のドアが開けられた。
 そのまま先導される形で入っていくと、其処にいたのは長い金髪を揺らす女性の姿。
 っていうかさ……

<うーん。これはまた新しいタイプの美人さんですね。深窓のご令嬢ってかんじ>

「ほんとに美人さん多いな、ミッドチルダ」

 今までから見てもやけに美人・美少女率が高い気がする。男の方も美少年・美青年率たけーし。
 遺伝子に差でもあるんだろうか。……ど、どうせ俺はふつーレベルですよ!!!
 そんなこんなでまた鬱スイッチ入って思考の世界にダイブした俺だったが、しかしそれは女性特有の高い声によってすぐさま破壊されることになる。

「……あの」

「ん?」

「その……ありがとう、ございます」

 ――まて、何が起きた。なんでカリムさんがいきなり頬染めてんだ!?
 よし落ち着け。くーるになれ。COOLになるんだ俺。
 あ、あれか? また念話にするの忘れたの俺? もしかしてさっきの台詞駄々漏れ?
 …………。
 なるほど。きっとさっきまでと同じ感覚でバルの言葉にかえしちゃったのか。そりゃこの距離、立ち位置じゃ聞こえるわな。
 にしてもカリムさんは随分と純なんだなあ。美人っていわれただけで赤くなちゃうなんてさ! HAHAHA!
 ……これは事故。事故なんです。意図的じゃないんです。不慮の事故なんですよ。どうしようもなかったんです。
 だからお願いですからそんな人を殺せそうな表情はひっこめてくださいよシャッハさん!?
 デバイスも構えないで!? いやあああああブチ撒けられちゃぅぅううううう!!!

<こ、こわっ!? めっちゃこわっ!!! ますたーも還ってきてぇええ!?>

「シュウさん!? だ、大丈夫ですか!?」

「……だ、大丈夫です。すいません、なんでもないです。はい」

「そ、そうですか? とりあえず詳しいお話はお茶でもしながらにしましょう。シャッハ、お願いできる?」

「――はい。わかりました」

 カリムさんの言葉に一礼し、優雅に部屋を後にするシャッハさん。
 しかし俺とすれ違う際にピンポイントで強烈な殺気をたたきこんでいくことも忘れていない。
 意訳すると「カリムに妙な真似しやがったらブチ殺すぞ」、と。そういうことですか。そうですか。
 ガクガクブルブルブルプルプル……!
 
 ああ、異世界にいる父さん母さん。
 ガチホモのいない管理局から一時的に出て、しばらくは平穏に暮らせると思っていましたがあまかったようです。
 俺はまたいらん死亡フラグを踏んでしまったようです。
 誰でもいいです、一週間でいいから俺に安息の日々をくださいorz

<うふふ。これでここでもまた刺激的な毎日が送れそうです。 計 画 ど お り >

 や、やられたあああああああああああああああああ!!!



















……うう。紅茶がおいしい……ぐすん。
メンテ

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